2018年04月28日

通販事業の成否を分ける「CPO」と「LTV」

CPOとLTVは、通販で最も重要なキーワードだ。

CPOは”Cost Per Order”の略で、注文1件をとるために、必要となる費用である。
売上を獲得するたためには、何らかの販促が必要になる。
販促にかかる費用を注文件数で割った金額がCPOである。

商品原価を正確に把握していても、CPOについては無頓着な企業が多い。
計算して貰うと、大抵の場合はCPOの高さにショックを受ける。

WEBサイトを立ち上げれば、そこそこ売れるのではないかという幻想を持ちやすいが、ネット通販でコストがかかるのは立ち上げ後の販促である。

PPC広告を例に上げて説明すると、CPOの算出方法は以下の通りだ。
・PPC広告:30,000円
・注文件数:6件
・CPO:5,000円

もしくは、
・クリック単価:50円
・コンバージョン率:1.0%
・CPO:5,000円 
この場合、CPO = クリック単価 ÷ コンバージョン率 となる。

もし、PPC広告の対象商品が利益率50%、上代2,000円のマグカップだとしたら、4,000円の赤字である。(ここでは、送料や作業コスト等は考慮していない)

しかし、このPPC広告は失敗かといえばそうではない。2,000円のマグカップを買ってくれた顧客が御社のファンになり、次は自ら御社のWEBサイトにアクセスして、粗利益額30,000円のダイニングテーブルを買ってくれたとしたら、初回の投資は回収できる。

このように、顧客が企業やブランドにもたらす利益の累計額をLTVという。LTVは”Life Time Value”の略で、顧客生涯価値とも言う。

ネット通販を始めると集客策に気を取られがちだが、一度商品を購入したお客に、繰り返し購入してもらうための「リピート促進策」がなければ事業利益は増加しない。
posted by 難波治彦 at 22:33| Comment(0) | コラム
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